桐島、部活やめるってよ

adf2012-09-12


どんな立場でもティーンとは何だかモヤモヤしているもので、リア充でもないのに放課後ただ遊びでバスケばっかしてた高校生の俺も例外ではなかった。高校生の時に本作に出会わなかったのは残念でもあり、逆に良かったのだとも思う。

無数の「お前は(高校の頃の)俺か!」で構築された本作で、自分が最も感情移入したのは友弘(帰宅部男子C)だった。イケメンと放課後バスケしているだけで他に何もない彼こそが最も「終わり」を切実に感じていて、だからこそ屋上に最初に向かうのは彼なんだ。

惰性で存在している放課後バスケっていう場の終焉を感じ、あえて「バスケが好きだからじゃね?」って言った友弘に「バスケ部入れよ」って返すパーマの残酷さ。「あいつ、俺がトイレ行ってる間に橋本愛とキスしてやがったりするんだよ、ふざけんな!」って俺の魂が吠えた。