The Incredible Hulk

adf2008-08-03


日本では人気、知名度ともにいまいちだけど、アメリカではスパイダーマンに匹敵するスーパーヒーロー、ハルクさんの映画。2003年にアン・リー監督によって一度映画かされるも、人気も評価も散々*1だったので、一旦なかったことにして本作が製作されちゃっています。アイアンマン*2に続くマーヴェル・コミックの新設映画部門、マーヴェル・スタジオズ製作の2作目の映画でもあって、ハルクさん単体のご紹介要素よりもアイアンマンや今後公開されるキャプテン・アメリカウルヴァリンの映画等に続くマーヴェルの壮大な世界へのエントリー映画*3としての側面の方が強い。

冒頭のブラジルの貧民街の逃亡者的なシークエンスとか大学でのシンプルな破壊シーンとか、後半の兵士主観でのクローバーフィールドの影響受けた風の演出とか、印象的で見栄えのするシーンや演出ばかりで、極めて優れた娯楽映画って感じではあるけど、前回の失敗を過剰に意識しすぎたのか登場人物、特に悪役の内面描写が不足していて、キャラクターの魅力が若干不足*4してしまっているのがちょい残念。

でも本作の先に広がるマーヴェル世界が垣間みれただけでも結構お腹いっぱいでした。Avengersはいつ公開されるんだろうか、つーか原作だと青色全身タイツのキャプテン・アメリカのビジュアルがどうなるのかが超気になる。原作のままでも、それはそれであり。

*1:僕は未見だけど、暗い、地味、メロドラマと散々な評判だったみたい。ハルクに思い入れゼロの台湾人監督に依頼した時点から予測できなかったのかしらん

*2:日本では公開の順番が逆で、秋に公開で、なぜか夏休映画でない

*3:アメコミオタクの人が見ればより楽しめる感じの伏線がばりばりあったり

*4:例えばロス将軍は軍人として、父親としての使命感みたいなのをもっと描いてあげないと単なる悪党みたいだし、ブロンスキーも強さと老いとの間で葛藤する部分がないと只の愚か者にみえちゃう。