Where the Wild Things Are

adf2010-01-25


ファットボーイ・スリムの 超クールなミュージックビデオの監督でお馴染みの スパイク・ジョーンズが世界的に有名な同名絵本を映画化!スパイク監督の希有なビジュアルセンスで、かいじゅうたち*1と彼らが住む島は見事に映像化されていて、さすが原作者が絶賛するだけはある。でも僕はむしろ、かいじゅうたちが登場する前の方が気に入っている。徹底的にこどもの目線、こどもらしさを研究したと思われるスパイク監督によって描かれる主人公のMAX君*2がとにかく素晴らしいのだ。おとなには理解できないような些細なことがきっかけで感情がコロコロ変わり、暴れたり、寂しがったり、五月蝿かったり、甘えたり、拗ねたりするMAX君はこどもパワーに溢れているから。

一番好きなシーンは、MAX君が落ち込んで疲れているお母さんを励まそうとロボットダンスを踊るところで、たぶん前に踊って褒められたことがあるからだと思うけど、精一杯自分にできることをしてみせるMAX君のキュートさにやられた。MAX君は犬とじゃれるときも、イグルー*3作ったときも楽しそうだったけど、お母さんと二人でいるときはそれとは違った幸福に満ちあふれた感じ*4なのも良かった。

あとMAX君が、かいじゅうたちをわりとはっきりとお気に入りとそうじゃないのに分けているのがおもしろい。ヤギとか特に理由もなく*5いじめられてケガしちゃう始末。最後までヤギとしか呼ばれないのも哀しい。こどもって残酷。

*1:ちょい不気味な独特のデザインのまま、着ぐるみで描かれる!

*2:演じるのは役名と同じ名前のマックス・レコーズ君。堪らなくキュートで、あのオオカミのコスチュームは反則だと思う。

*3:この単語の響きが可愛い

*4:ストッキングいじくったり、ヘンテコなお話つくって褒められたり。

*5:たぶん見た目