Drive

adf2012-04-09

この野郎!面白いじゃないか!!80年代B級アクション映画を超A級*1の撮影、演技、音楽、演出で撮ったらどうなるかという実験の結果は、一本の死ぬ程クールな映画だった。

冒頭のカーチェス*2もといカーチェイス、甘く激辛なエレベーターのシーン*3、影のあれ*4。見たことのない映像を単なる飛び道具ではなくスーパークールな映画の一部として成立させているのは、バックに流れるエレポップ*5と目で全てを語るライアン・ゴズリングの見事な演技*6に他ならない。

スカジャン*7着て爪楊枝を咥えた俺は、田舎ヤンキーじゃなくライアン・ゴズリングになりたいんだゼ!

*1:ハイクオリティなだけでなく、ニコラス・ウィンディング・レフン監督の個性が爆発したモダンで極めてユニークな映像は違和感を超えて奇妙ですらある。

*2:定石と先読みを駆使した静のカーチェイスは、GTA上級者のプレイを見るよう。

*3:映画史上に残るロマンチックなキスから、映画史上に残るバイオレンスへの急激なシフトチェンジ。

*4:ヨーロピアン!

*5:その重要性はトレイらーのBGMをベタなアメリカンポップソングに差し替えた実験的なクリップをYouTubeで見れば一目瞭然。

*6:極端に台詞の少ない寡黙な本作において、ライアン・ゴズリングキャリー・マリガンラブロマンスは互いに交わす視線によって全てが語られる。

*7:スコーピオン!