Melancholia
嫌すぎる映画界の第一人者、ラース・フォン・トリアー監督の最新作。冒頭に世界の週末へと向かうこの物語のダイジェストが、絵画のような映像美*1で描かれる。
本作は二部構成となっており、前半はキルスティン・ダンスト演じるジャスティンが、後半はシャルロット・ゲンズブール演じるクレアがそれぞれメインとなっている。第一幕で描かれる嫌すぎる結婚パーティが第二幕の地球滅亡よりはるかに絶望的な光景に見えるのは、自らもうつ病を患った経験のある監督の当時の心境がダイレクトに反映されているのが第一幕であるからなのだろう。そういう意味では、当時の監督が抱えていた願望*2を具現化したのが第二幕なのだと思う。
出席者の皆様は間違いなくあれな人達*3ではあるけれど、ああいう状況なのに意地になって杓子定規にスケジュールどおり式を進めようとする*4クレアにも責任の一端がなくはない。