2+2=5

いきなりだけれど、何にでも理由を求めたがるのは人間の悪い癖だと思う。1+1=2だけれど、人生はそう単純にできていない。世界は憎らしいほど理不尽なのだから。


だからこそ僕は幽霊や神様の存在を信じることができない。恨みの強い人が幽霊になって生きてる人に救いを求めるなんて、そんな単純な構造だとはどうしても思えない。そもそも、いったい恨みを全くもたずに死んでいく人なんているだろうか?生への執着をもたないものがいるのか?戦争で死んだ人も事故で死んだ人も、病気や自殺して死んだ人だって、強い恨みや想いを抱いているはずなのだ。それを自分だけは特別強い想いを抱いて死んだんだなんて考えている幽霊がもし存在するなら、僕は彼らに説教するだろう。甘えてんじゃねーよ、つーか自分だけが特別だと思うなこの馬鹿って。


世の中には科学で割り切れない、理不尽なことはあってしかるべきだと思うけれど、それはそのままでいいんじゃないかってそう思う。前述のとおり人は何にでも理由を求めたがったり、物事の原因だとか、その責任を自分の外へ求めてしまう弱い生き物だ。だから、そりゃあ、幽霊だとか神様のせいにして簡単な答えを用意すれば、理不尽な出来事に対して一応の納得をすることはできるかもしれないけれど。理不尽なことを理不尽なまま受けとめることができるのなら、そっちのほうが僕は素晴らしいと思うのだ。


それが万人に支持される考えかどうかは別にして。