Last Samurai

僕は自分の父親に対して、憎んでいるわけではないけれど、決して好きではない、でも尊敬はしてるっていう複雑な感情をいだいているのだけれど、それはまあ父と息子っていう立場上仕方ない気もしなくもない。例えば休日のある日、父親とふたりっきりになったときであっても、大多数の日本の父息子がそうであるように僕達の間に会話はなく、気まずい時間がただゆっくりと流れる。子供の頃(小学生やそこら)ではそれほど意識せずに接していた気がするのだけれど、つーか、妹がいたから父親と二人っきりになりことはあまりなかったからか。そもそも話題もなければ、あったとしても父親との会話は無駄に気を使うし、時に不愉快にすらなる、それにあんな頑固者と話してても全然おもしろくないのがね、、、。


元々、僕の父親は職人タイプで頑固者ではあったんだけれど、年をとるごとにどんどんその頑固度はパワーアップして、今では釘が打てるほどの頑固おやじになってしまっている。年をとれば誰でも頑固になる(その程度に差はあっても)というのは正しいと思う。その理由となっているのは多分、変化に適応する力の減退だろう。若いうちはそれなりに向上心もあるし、内外の変化や批判をとりいれるのはそんなに難しいことじゃないけれど、年をとればそれまでの自分の考え方ややり方にプライドもあるだろうし、変化は好ましいものではなくなってしまう。つーか、変化しようとする意思があっても、実際に変化することができる年寄りはそう多くない。だから年寄りが頑固なのはある程度しょうがないことだといえるんだけれど、僕の父親の場合は元々頑固だったこともあって、頭の固さはダイヤモンド並なのだ。


あと、その頑固さからくるのか、偏見もどうにかして欲しい。インテリ*1や2世や3世といったいわゆる跡継ぎさんに対するコンプレックスはすごいものがあったり、外国人に対する偏見なんかは昭和初期の人みたいだ。年齢的には若いのに、えらく考え方は古くて、精神疾患はおろか、アレルギーや、低血圧*2の存在すら認めなかったりするのだ。


たまに僕のおやじは現代に残る最後の侍じゃないだろうかって思うのだけれど、あながち間違ってはいないみたいだ。

*1:おやじの中では大学出てる人はみんなインテリらしい

*2:最も低血圧と寝起きの悪さはなんの関係もないらしいけど