Japanese Society for Rights of Assholes and Craps

http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2004/10/18/5029.html
エイベックスのCCCD弾力化に続いてソニーミュージックレーベルゲートCD完全撤廃とかで、やっと日本の音楽業界も少しは良い方向に進みつつあるのかなーって思ってたんだけれど、甘かったみたいだ。著作権ヤクザことJASRACのおじいちゃん達の目の黒いうちは、日本の音楽業界がユーザーやリスナーにとって良い方向に進むなんてありえないらしい。でも、おじいちゃんたちがいなくなるよりも、日本の音楽業界がなくなってしまうほうが早い気がするのが悲しい。

つーか、この記事に書かれているJASRACの今後の方針はどう考えても無茶苦茶すぎる、クレイジーだ。著作権保護期間を50年から欧米並の70年へアップ*1って、そこだけ根拠もなくアメリカ追随なのはどうなんだろう。欧米並みを主張するなら、CDの再販制度*2なんていう奇妙な制度を廃止してからにしてください。その他にもダンス教室からもがっぽりとまっせ!みたいなのもどうなんだろう。JASRACって、一応の名目上は音楽文化の保護みたいなのを謳っていたと思うんだけど、やってることは全く逆だったり。

私的録音補償金制度をiPodに適用にいたっては、ユーザーのみならず再生機器メーカーやレコード会社にも喧嘩売っちゃってる感じで、ここまできたら何をしたいのか分からなくなってくる。アップルは当然猛反発するだろうし、ソニーなんか場合によったらJASRACと全面対決になってしまうんじゃないだろうか。いや、そうなったらそっちの方が嬉しいけど。もしかしたら依田さんの失脚以降、レコード会社とJASRACの関係は以前ほどうまくいっていないのかも。そもそもレコード会社がJASRACとあまりにもべったりだったことの方が異常だったんだけどさ。

あげくの果てには、「CCCDに変わるものとしてウォーターマーク(電子透かし)採用を」らしいです。ウォーターマーク自体がいまいちどういったものか分からないんだけど、「JASRACでは、ウォーターマークに対するかなりの追跡能力を持った世界最先端の監視システムを完成させている。これをさらに強化し、コンテンツにウォーターマークを入れることによって、『盗ったら追跡されますよ』と認知させる。そういうシステムを業界で協力して活用するほうが、1社1社がパッケージに多大なコストをかけてコピーコントロールを導入するよりも、相当な抑止力になると考えている」っていう説明から、スパイウェアかウィルスみたいなものじゃないかって推測できるんだけど、そんな危なそうなもの買う人がいると本気で思っているんだろうか?なんか自分で自分の首を絞めるような案ばかりで、JASRACのおじいちゃん達は新手のマゾなんじゃないかと心配になる。

いや、海外(アジア)における違法コピーは取り締まるべき*3だし、P2Pの違法コピーもできるだけなくすように努力はするっていうのは理解できるけど、方法が無茶すぎる。後ろ向きでその場しのぎな対策しかせず、前向き(音楽コンテンツのネット配信等)な対策を考えていかなければ、日本の音楽産業はマジで破滅へ一直線してしまう。

*1:ミッキーの著作権が切れることを恐れたディズニーがごり押しで著作権保護期間を20年延ばしてしまった。しかも将来的にはもっと引き伸ばし、もしくは保護期間を永遠にしちゃう計画もあるらしい。さすがディズニーはスケール違うねってあたりをJASRACもリスペクト。あほか

*2:http://homepage3.nifty.com/machina/c/c0011.html つーか、CCCD再販制度の保護下に入らないと思うんだけど、そこらへんは放置なのな。そもそもCDに再販制度を認めてるなんて国他にあるのかね

*3:でも日本の音楽コンテンツはアジアの国々でもすでに斜陽ではあるけれど。香港、中国、シンガポール、韓国、台湾、どこでも音楽市場の中心はやっぱり自国の音楽とアメリカやヨーロッパの音楽で、日本の音楽のマーケットは全然小さい。日本における中華圏の音楽よりはポピュラーだけど、それほど大きな損害を被るほどのレベルではないのです。