アフタースクール
渋谷にて、映画の日なので1000円で鑑賞。とにかく脚本が素晴らしくて、巧みに観客のミスリードを誘いながらも、丁寧に張られた伏線が全く矛盾することなく物語の流れの中で自然に回収されていく、その語り口は超気持ちいい*1。そのウェルメイドな脚本を的確に映像化するための演出はいい感じに抑えてあり*2、キャスティングも実に絶妙*3。
ストーリーを通してきちんとテーマやメッセージが伝えられるのも良い、映画の内容に触れてしまうので詳しくは書かないけれど。クライマックスで語られるそのメッセージは当たり前ではあるけれど、当たり前であるだけにユニークで衝撃的。
なんでも脚本・監督の内田けんじさんは着想から2年以上の月日を費やして脚本を書き映画を撮影したそうで、きっかけは混雑するマクドナルドで友人が1時間近くもレジから戻らなかった時に、もしこのまま友人が戻らなかったら探偵と探しに行こうというくだらない妄想からだったらしい。僕も普段よくくだらない妄想をするけれど、2年かけてそれを形にすれば満更でもないものができるかもっていうのが既にくだらない妄想。