Iron Man

adf2008-10-05


最近流行のアメコミ原作ハリウッド映画。ちょっと前に観たインクレディブルなハルクと同じマーヴル・スタジオが手がけた映画で、アメリカでの公開はこっちの方が先なので、マーヴル・スタジオからの第一弾作品。予想以上に面白くて楽しめる佳作!

大富豪でありヒーローという設定から、どうしてもバットマンのことを連想せずにはいられないけど、ブルース・ウェインが正義と悪のその二面性について思い悩みながらも偉大な決断をする文字通りのヒーローとして存在しており、その為に若干キャラクターとしての魅力が削がれてしまっている*1のに対して、本作の主人公トニー・スタークは派手好き目立ちたがり屋の上、プレイボーイでおまけに理系オタクという魅力溢れまくりなキャラクターとなっている。

トニー・スターク役のロバート・ダウニーJr.はドラッグ中毒であった自らの破天荒な人生経験とSNL出身のコメディ俳優としてのキャリアを存分に生かして、屈折した大富豪を軽妙でユーモアたっぷり*2に演じていて、コントっぽいやり取りやリアクション*3の数々はとても良かった。

特に敏腕美人秘書にしてトニーの唯一の理解者でもあるポッツ役のグウィネス・パルトロウとのシーンは素晴らしい。トニーの軽薄なジョークや口説文句を上品な笑顔で優しくいなして鋭く切り返すポッツさんと、その切り返しに顔芸リアクションするしかないトニー、という一連の流れがまるでハイクォリティーなラブコメみたい。

いつか僕がえらくなったら、ポッツさんみたいに気の利いた台詞で切り返してくれる秘書が欲しい。もしくはジョークや皮肉を言うAIのジャービスでもまあ、いいかも。

*1:その分ジョーカーの魅力が超すごい

*2:たっぷりすぎていい意味でコントっぽい。ジョニー・ディップ演じるジャック・スパロウに近い感じ

*3:ロバートさんの顔芸含む