Transformers: Dark of the Moon

adf2011-08-06

最強の中学生マインド監督マイケル・ベイの最新作にして、ベイ監督&主演シャイア・ラブーフによるシリーズ完結作*1!ベイ監督の破壊神の異名は本作でも健在どころか更にパワーアップしていて、火薬の量は増え続け、爆発する建造物はどんどん巨大化し、遂には都市が丸ごと破壊されていく光景は映画っていうよりリアル戦場みたい。しかも本作でベイ監督は3D技術という新しいオモチャまで手に入れてしまっている。1年かけて勉強しただけあって流石のクオリティ。アバターを超える現在最高の3D体験が味わえるから、それだけで入場料はペイできると思うた、ベイ監督だけに。特にNESTの皆さんがウィングスーツでシカゴの高層ビル群を飛び回るシーンは、映画というよりアトラクションに近い。IMAX3Dの事実上の最前列、所謂砂かぶり席で観たのだけれど、結果としてこの判断は大正解だった。映像に合わせてイスが動くともっと良かった。

ブログやTwitterではストーリーがダメダメとの烙印を押されている本作だけれど、前半の史実にトンデモSFをミックスしたハッタリ設定や、濃すぎるキャラの脇役陣*2との割とブラックテイストなギャグパートとか普通に楽しめた。降板してしまったミーガン・フォックスの代わりに、本作のヒロイン役を演じたロージー・ハンティントン=ホワイトリーは設定こそ前回までのヒロインと大きく違うインテリエリートでブルネットからブロンドにっていう外見上の変化もあるんだけど、うさぎのぬいぐるみ持ってランジェリー姿で登場した瞬間からベイ監督の女の趣味は中学生の頃から多分変わってねぇなって思った。つーか彼女はジェイソン・ステイサムと付き合っているそうで、ステイサム兄貴は流石に信頼できる漢やで!

前作では活躍が少なくて不満だったバンブルビーの出番が増えて、しかも忠犬っぷり*3が増しているのが超かわいい。前作では死んじゃってたりしてクライマックス以外はこれまたあんまり活躍しなかったオプティマスも強くて頼りになるところを見せつけてくれるし。ディセンプティコンでは不遇の悪役メガトロン様が本作では終にボロボロ*4に、でもボスの威厳は失っていない*5のが良かった。ただ実質的に一番活躍していたのは本作から登場のショックウェーブ。彼の使う巨大ワームの武器が破壊神ベイ監督の琴線に触れたのか、建造物壊しまくり。デザインも一番クールだったし。

終わった後に何も残らない映画ではあるけど、だからどうした!っていうベイ監督の魂の叫びが聞こえるような映画だった。確かに投げっぱなしジャーマンかもしれないけれど、超怪力から繰り出されるとんでもなく早くて高角度のジャーマンなのさ。

*1:別監督、別キャストで次シリーズを制作する企画は進行中らしい

*2:ジョン・マルコヴィッチとかケン・チョンの使い方の良い意味での程度低い感じが素晴らしい。

*3:ご主人様のサムに呼ばれてテンション上げて飛び出てくる感じとか

*4:フード被っているのがクール

*5:前作だと大ボスの手下に成り下がっちゃっていたのが悲しかった